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「遺伝子検査」って言うと犬に???そう思われるかも知れません。

それはそれは大昔の時代、オオカミから「犬」が作出されただけで、「純血種」が作出されなければ、
必要なかったかも知れません。
しかし、人間は「純血種」を作出しました。それぞれの用途に合わせて、その用途を得意とするように…

今、世界中では非公認犬種を含め700~、FCIでの公認犬種343犬種(2015/1月時点)、JKCでは
FCI公認犬種のうちから194犬種が公認犬種として認められています。(JKC HPより)


人々は犬種を作出し、固定してきました。(何度もしつこいですね(笑))
ウェルシュ・コーギー・カーディガンも人によって作出されました。
その犬種がその形、その性格として固定する為に。。。その為、遺伝疾患があります

遺伝病の多くは、根本的な治療法が確立されていません。
一番有効的にコーギー・カーディガンを守る手段は、
遺伝的に健康障害をもたらすアフェクテッド(変異型/変異型)保有の
コーギー・カーディガンを増やさないことです。


クリア(ノーマル)遺伝子を保有する犬で、計画交配を行う事が何よりも大切です。
ブリーディングに適した犬であるか否かは、外見だけではの判定不可能です。


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遺伝病のアフェクテッド(変異型/変異型)の仔犬が生まれる可能性があるかどうかをDNA検査によって調べることが
重要となります。
遺伝子検査を行うことで、難治性の病気になる可能性が高いカーディを未然に防ぐことができ、
コーギー・カーディガンを護ることに繋がります。

すでにカーディを迎えているオーナーさまは、カーディが遺伝病に罹るような変異遺伝子を保有しているか
どうかを確認する事で、遺伝病の早期発見と発症予防、発症した場合の生活シュミレーションができますし、
その時の心構え、準備をする時間ができます。
オーナーさまが愛するカーディが抱える可能性のあるリスク軽減へ役立ち、幸せな生活へと繋がると私は確信しています。

すでに説明済みですがカーディに注意すべき遺伝疾患はPRA、DM、VWDCHD、PI等…

我が家が利用しているところはOrivetというオーストラリアの検査機関です。

何故ここを?の理由は犬種別のセット検査が可能で、1つずつ検査するよりもコストパフォーマンスに優れている、
のと、日本語で質問を含めたやり取りが可能だから…デス。

金額は1検査8,900円です。セット検査で申し込むと15,500円/頭になり、コートカラー検査、DNAプロファイルも
含まれているのでかなりお得(金額は2015/9/7時点)。

日本で検査すると約2.5倍、それをかけてもここに記載する内容すべてが検査できるわけではありません。

「繁殖者は遺伝子検査をすることが当然」、という意識が進んでいる諸外国では、遺伝子検査はごく普通に行われている為か、
価格がかなり抑えられています。
また日本の検査機関はカーディはマイナーな為、検査不可の項目も多くできない場合も少なくありません。


カーディのセット内容はこちら
・変性ミエロパチー/変性性脊髄症 (DM)
・進行性網膜委縮症(rcd3 PRA)
・EM(メラニンマスク)遺伝子座 (MC1R)


我が家はこれに追加検査で
・フォンウィルブランド病タイプ I (vWD1)
をしていますが、vWD1はペンブロークに多い遺伝病で、カーディではありません。
私自身、19世紀にかなり交雑されていたので追加して注意が必要だと思っている次第です。


検査はお金を支払うと説明書とキットが送られてきます。
詳しくは説明書に書いてありますが、キット(綿棒のようなもの)で
口腔内をグリグリとしてDNAを採取し、専用の封筒に入れて送るだけ

ただそれだけで難しいことも、犬に負担になることもありません。

通常2週間程度で結果が出ますが、場合により1か月程度かかる事もあります。
結果はメールにPDFで送られてきます。

気になる方は一度検討を、ブリーディングを考えられている方は是非必ず検査されることをお勧めします。

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純血種は人間の手によって作られた、改良された犬です。
それ故、過去に交雑が多く作られた犬種程、犬種特有の遺伝疾患を受け継いでいる可能性が高いと言えます。

犬種特有の遺伝疾患があるので、当然ですが、ウェルシュ・コーギー・カーディガンにもよく出る遺伝疾患があります。

過去に特に注意すべき遺伝疾患として、PRA、DM、VWD と書きました。が、これ以外にも注意すべき疾患があります。

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ウェルシュ・コーギー・カーディガンは「軟骨異栄養犬種」です。
※軟骨異栄養症……骨の形成不全で骨が発育されないことにより骨が短くなる病気
生まれつき軟骨異栄養症の素因(遺伝子)を持っていて、椎間板の変性を起こしやすい犬種です。

この因子をもつ犬種は他の犬種(因子をもたない犬種)よりも若い時期に椎間板ヘルニアになりやすいのが特徴です。
その中でも、コーギー・カーディガンのような胴長短足の体型は、体型自体が腰に負担がかかる為、更に注意が必要です…

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その他にも
■股関節形成不全(Canine Hip Dysplasia(CHD))・・・・・・股関節の発育または成長に異常が見られる疾患。

多遺伝子性(原因遺伝子が複数ある)で、「その病気のなりやすさの程度」を親犬から引き継ぐことと、
環境(なりやすさを助長する環境的な要素(肥満等))要因も合わさり発症します。
症状は全く目に見えない軽度なものから、手術が必要な程重度なものまであります。

原因遺伝子は特定されていません

この遺伝子はまだ解明されていない為、両親犬の「骨の形成が完成する1歳から2歳の間にレントゲン検査を受ける」事で
その素因(遺伝子)をもっている可能性が低いこと、発症する可能性がないことを確認する事が大切です。

■膝蓋骨脱臼(パテラ)(Patellar luxation)・・・・・・後足の膝関節(お皿)がはずれてしまうもの。
多遺伝子性(原因遺伝子が複数ある)で、「その病気のなりやすさの程度」を親犬から引き継ぎます。
症状は痛みと機能障害が見られない軽度なものから、手術が必要な程重度なものまでです。

原因遺伝子は特定されていません。

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股関節形成不全(Canine Hip Dysplasia(CHD))、膝蓋骨脱臼(パテラ))も各遺伝子の作用により
特定することが困難で、遺伝子検査による繁殖のリスクを減らす事は今の段階ではできません。

「疾患因子(原因遺伝子)を受け継いでいる可能性のある犬
(それらが発症している犬とその一族)でブリーディングしない」

という選択交配をすることで発症リスクを減らすしかありません。

・後ろ足の歩き方や座り方の異常
・スキップをしているように歩く
・跛行する(びっこをひく)
・散歩の途中で座り込む
・歩く時に腰が左右に揺れる
・ジャンプや階段を上がるのを嫌がる…等々

そんな様子が見られる時は、それらの疾患を疑い診察を受けて下さい。
そして、その疾患である事がわかった時には是非ブリーダーに連絡をして、その家族を一族を繁殖ラインから
外すよう伝えて下さい。

この関節系遺伝疾患を排除する為には、家族に迎えたオーナーさまの力が必要です

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前記事で基本的な犬の毛色に関わる遺伝子の話と、そのなかでマール因子について
掘り下げて書きました。

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マールカラーはとても魅力的で美しい色だと思います。ランダムな毛色の出方もしかりですが、
周囲の色素も抑制するので、見た目は薄く白くなり、芸術的だとさえ感じます。

マール色は親がマール因子を持たなければ表れない毛色なので、最大の考慮をはらい繁殖すると、
どうしても産まれる数が少なくなります。
本来やるべき交配(ブラック&ホワイトorトライ×マール)だと確率論で50%となります。
カーディの1回の出産が6頭とした時、マールが産まれる可能性は3頭です。

この少なさが「レアカラー」「希少」と称される理由です。

それ故、高額取引されます。
マールを一番沢山作る方法がタブーとれされる交配(マール×マール)で、100%マールの仔が産まれます。
先に話した、健康障害を引き起こす可能性の一番高い交配で、犬種を愛するブリーダーならばやらない方法で、
やってはならない方法です。

が、目的が金銭のみの繁殖屋ならやる。それが現実だと思っています。

遺伝子


カーディガンは原産国(KC)やアメリカ(AKC)では「ブルーマール」以外のマールは認められない、という事を
書きました。

なぜダメなのか?を書いておこうと思います。

カーディガンの毛色には「セーブル」「ブリンドル」という色があります。
セーブルやブリンドルはA因子にK因子の働きにより表れています。セーブルやブリンドルは成長する程、マールの境が
見えにくくなりマール斑が見えなくこともあります。その為、外見上マール因子をもっているかが分からない場合があるのです。

また、ブリンドルはマール因子の影響を受けながら同時に身体に表す珍しい因子を持っているのですが、これも同じように
成長する程見えにくくなります。

セーブル、ブリンドルだと思いマールと交配したら、実はマールで「マール×マール」の交配でした。という事が起きうるからです。

また、犬の鼻の色は原則「黒」のみで、B因子(ブラウン)が認められた犬種のみ茶鼻が認められています。
カーディガンはB因子はもっていませんので、A因子が退色され茶鼻になることがほとんどで、その時点でスタンダードからは欠点となります。

ブリンドルマール、セーブルマールでも、健全性が保たれているMmの場合、家族として飼育するうえでは何の問題もありません
避妊去勢を行い、終生可愛がるのが良いでしょう。

しかし、
犬種を守るブリーダーの観点から見れば、隠れマールを作る可能性をもつようなマールを交配に使うべきではないし、
これから先の未来で、その犬種の健全性に影響を与えることを考えると、そのような犬を使用してブリーディングすることは、
その犬種を知らない、または考えていない、としか言いようがありません。

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犬には様々な毛色やバリエーションがあります。
この全体の表現毛色を決めるのは遺伝子で12種類以上あり、大きく4つに分かれます。(ホワイトは除く)
出方を決めるA因子(レッド>ブラック)、この基本色に影響を与えるB因子(ブラック>ブラウン)
このAまたはB因子がこれが基礎となり、
拡張に影響を与えるE因子(マスクやドミノ)、出方に影響を与えるK因子(ブラック>ブリンドル)
それプラス「白班を作る」「差毛を作る」「斑模様を作る」といった因子。

このように様々な因子が色の生成を抑制することで犬種の毛色や長さ、模様は表れています。

それぞれの因子に優性、劣性で対立形質にありますが、劣性だから「ダメな遺伝子」という意味ではなく、
表現型として表れやすいかどうかを意味するものです。

そのなかで、ウェルシュ・コーギー・カーディガンを含めた幾つかの犬種は、「マール」という
大理石模様のようなぶち柄の毛色が認められています。

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この毛色はM因子(マール因子)により引き起こされ、このM因子は部分的に色素組成を抑制します。
部分的に抑制することで抑制された部分はベースの色より薄くなります。

M因子は通常因子よりも著しく色素を生成阻害(希釈)し、さらに無作為でランダムに色素生成を抑制します。
身体の毛色だけなら問題ないのですが、M因子は犬の10番染色体上に位置するSILV遺伝子の変異により
起きるもので、SILV遺伝子は目や内耳の発達に重要な遺伝子で、ここに影響を及ぼす場合があります


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M因子でマール模様を起こす因子をマール模様を起こさない因子をとします。
遺伝子は両親から1つずつ受け継ぎ2個で1対として形成されていますので、マール模様の仔は、
MM、Mm、のどちらかによって形成されています。

マール模様をもつ仔のうちMM因子で構成された仔をダブルマールと呼び、SILV遺伝子が正常に
働くことができない場合が多く、視覚や聴覚に異常をもつ可能性が極めて高くなります

逆に視覚や聴覚障害のないマール模様をもつ個体はMm因子と分かります。

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ダブルマールの仔

その為、マール模様(M因子をもつ仔)の交配には大きな注意を払う必要があります。
マール(Mm)×マール(Mm)の交配はMMの仔が産まれる(健康障害をもつ仔が産まれる)可能性が強い為、
繁殖ではタブーとされています。

カーディガンのマールは原産国(KC)やアメリカ(AKC)で「ブルーマール」しか認められておらず
その他のマールカラーは血統証は発行されますが、交配につかうことはできません

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レッドマールの仔

それは、
マール因子によって起こる可能性のある健康障害を、できる限り排除し、
健全性を保つための制限
です。

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日本でのコーギー・カーディガンへの繁殖状況とスタンダードからかけ離れていく様を
10年間、静視しながら……特に6年前に優さんを迎えてからは…

危機感と併せて日本から私の愛するカーディガンはいなくなる

そう思っていました。


日本でカーディガンをブリーディングされる方で、「健康面と性格」を第一に思われている方は
存在しましたが、それプラス「スタンダードを大切に」と思われている方は見当たりませんでした。

比例したようにスタンダードから離れていく日本のカーディガンの身体つきや被毛。
血統が近くなり、小さくなっていく身体。

s-Rosie the Dam (keiRei,mom)
慶くんと麗ちゃんのお母さん

コーギー・カーディガンの歴史は古くはっきり分かってはいません。
イングリッシュ・ターン・スピッツ・ドッグ(絶滅種)の血統を引く、と言われており、
スウェーディッシュ・ヴァルフントが深く関わっている、とも言われています。

純血種の犬は人によって其々の目的の為に作出された犬です。

作出の経過では様々な風貌や特性を持つ犬が交雑されます。
ウェルシュ・コーギー・カーディガンもそうして作出された犬です。

s-Jasper the Sire(keiRei,daddy)
慶ちゃんと麗ちゃんのお父さん

その為、純血種が出産すれば、全ての仔犬がスタンダードに沿うわけではありません。
足の長い子が出る事もありますし、被毛の長い仔、極端に短い仔が産まれることもあります。
小さすぎる仔や逆に大きすぎる仔も産まれます。

スタンダードに固執しろ、という話ではありませんが、
スタンダードを考慮しながら繁殖しなければ、この犬はMIX???と疑問が沸くようなカーディガンを繁殖してしまう
という事です。

s-Kei,puppy1
慶くん生後3か月

私は、
その種に魅了され、その種を守るべきして存在しているのがブリーダーだと思っています。

仕方ない。私にできることはないから。

そう思っていました。

その思いで数年間過ごしました。
3年前にビクトリーロードうえむらの上村さんと出会うまでは。。。
私は上村さんに出会った時、私の感じていた6年間の溢れ出る悲しみと熱い思いを語り尽くし…
協力をしてくださる、その言葉を貰う時までは。。。

協力体制ができてから1年間。私は海外のシリアスブリーダーでカーディガンを守っている犬舎を探し求め。
慶くんと麗ちゃんを海外から輸入

s-Rei,puppy2
麗ちゃん生後3か月

日本で麗ちゃんが交配する相手を探しましたが、私の思いに叶う仔はやはりおらず…
改めてそれから1年ラインを辿り…次のシリアスブリーダーと話をして…今春、もう1頭日本にやってきます

この3頭で私のブリーディングは始まります。
罹患しやすい、注意すべき遺伝子疾患がでないよう遺伝子検査をして、健康にも性格も大切にしながら、
スタンダードを目指す。



当犬舎の最初の出産は「今秋」を予定しています。

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